フリー台本『焼肉』【２人用】

２人用のフリー台本です。

２分程度の短い台本になっていますので、

レッスンや稽古等で、ご自由にお使いください。

キャスト総数２人（女２）

所要時間（目安）２分程度

ジャンル日常

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『焼肉』

女１「人の金で焼き肉が食いたい。」

女２「わかる。」

女１「人の金で食べる焼き肉の味って格別だよね。」

女２「わかる。」

女１「この目の前にある肉たちが、１枚何円だろう。なんて考えずに食べられたら、どんなに幸せだろうか・・・。」

女２「悲しい事いわないでよ。人の金でご飯が食べられるなんて、子供の時だけなんだから。」

女１「まぁ、人の金で焼き肉を食べられる幸運が現れたとしても、せっかくだから肉をたっぷり食べようと思うのに、結局ご飯を頼んじゃって、負けた気分になるのよね。」

女２「どうして焼肉を食べると、自動的にご飯も求めてしまうんだろう。美味しい肉のために用意された胃の残量が、２００円程度のご飯に圧迫されるのって屈辱よね。」

女１「そう分かりながらも、結局頼んでしまう。これが人間の業ってやつね。」

女２「はぁ。今日から、ダイエットしようとしてたのになー。」

女１「大丈夫よ、肉は太らないっていうじゃん。なんでなのかは全く分からないけどね。私、心の底からこの説を信じてるから。」

女２「私も信者になろうかな。めっちゃご飯食べてるけど。」

女１「肉に檸檬かけてるから、檸檬が中和してくれて、実質カロリーゼロになるんじゃない？」

女２「その説、採用。」

【間】

女１「・・・こんな事言ってるから、一生痩せられないのね、私たち。」

女２「現実見せないでよ。全力で目そらそうとしてるんだから。大体、こんな真昼間から、女２人が焼肉屋で、生ビール飲みながら、大量の肉食べてる時点でお察しだわ。」

女１「それも、そうね。」

女２「あぁ、でも、美味しい。幸せー。」

女１「ホントに。生きててよかったー。」

女２「肉にビール、これ以上の幸せはないわ！私たち、今、世界で一番幸せな自信ある。」

女１「はぁー生ビールもう一杯飲もうかな。肉は？」

女２「カルビとセセリとホルモン」

女１「野菜は？」

女２「そんなもん邪道よ。」

女１「同意。店員さん、すみませーん。」

―終わり―