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2人用台本 日常

フリー台本『鏡』【2人用】

 

2人用のフリー台本です。

1分程度の短い台本になっていますので、

レッスンや稽古等で、ご自由にお使いください。

 

キャスト総数1人(男女兼用1)

あらすじ

引っ越しにも関わらず、荷物を一切まとめていない友人のために、

手伝いに来た女性。

手が進まない友人は『鏡』の話を女性に振ってきて・・・

 

所要時間(目安)1分程度

 

ジャンル日常

 

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『鏡』

 

荷物を段ボールに詰める二人

 

女1「鏡って怖くない?」

 

女2「急にどうしたのよ。現実逃避してないで、早く荷物まとめなよ。大体、明日引っ越しなのに一つも荷物まとめてないバカいる?」

 

女1「えへへー、気分が乗らなくてさ。でさー、鏡ってなんで怖いんだろ?」

 

女2「その話題してる暇あったら、手を動かせ。」

 

女1「だってさ、だってさ。鏡って別に怖いところなくない?なのに、あの夜に鏡の前を通る時、目をつぶって早歩きしちゃうみたいな、あの恐怖の正体が知りたいの‼」

 

女2「恐怖の正体って。・・・私はそんなに怖くないけどなー、鏡。」

 

女1「え、ほんと?」

 

女2「おばあちゃんちにさ、でっかい鏡があったの。私、一人っ子だから、小さい頃は鏡の中の自分とよく遊んでた。」

 

女1「え、こわ。別の意味で怖いじゃん。友達いなかったの?」

 

女2「小さい頃の話って言ってるでしょ。だんだん鏡と遊ばなくなっても、うれしいことがあったり、悲しいことがあったり、なにかある時は必ず鏡を覗くことにしてたの。自分が泣けば、鏡の中の自分も泣くし、笑えば、笑う。なんだか、鏡に見守ってもらってる感じがして、好きだった。」

 

女1「はーん、そうなんだ??」

 

女2「絶対、なにも分かってないでしょ。」

 

女1「私にはちょっと難しかったわ。変なとこで文学少女感出してこないでよ。本を1行読んで爆睡しちゃう私には、一生分からなさそうな感情ですこと」

 

女2「授業中、教科書すら開いてないもんね。教科書が新品過ぎて、開いたとき指切ったのは笑った。」

 

女1「私も、新品の教科書があんな鋭利な刃物だなんて想像してなかったよ。紙で手切ると、めちゃめちゃ痛いからね!気を付けて!」

 

女2「心配しなくても、私は教科書ちゃんと開いてるから大丈夫です。・・・さっきから思ってたんだけど、荷物の中身ほぼ服じゃない?こんなにいる?」

 

女1「いるにきまってるじゃん‼いつか着るかもしれないでしょ。それに、服は私の命より大事なものなの!」

 

女2「はいはい。はぁ、その情熱を勉強にぶつけられればいいのにね。」

 

女1「それは、無理!!」

 

 

―終わり―

 

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