2人用のフリー台本です。
2分程度の短い台本になっていますので、
声劇や自主練習等で、ご自由にお使いください。
キャスト総数2人(男1:女1)
ポチ子より
ヒロインに憧れる。
けど圧倒的通行人A。
所要時間(目安)2分程度
ジャンル恋愛
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『ヒロイン』
とある教室。
掃除の時間、ベランダでサボる夏美に亮が話しかける。
亮「おい、掃除だぞ。のんきに外見てねーで、仕事しろよ。」
夏「ねぇ、あの子と私って何が違うと思う?」
亮「あ?何言ってんだ?」
夏美「私と結衣、何が違うかって聞いてんの。」
亮「は?何が違うって、全部だろ。顔だってお前より可愛いし、愛想もいいし、性格もひん曲がってない。」
夏美「・・・はぁーなんでなんだろ。この世界の物語の中じゃ、あの子がヒロインで、私は脇役。もしかしたら、クラスメイトBとかセリフもない役かもしれない。理不尽よね、脇役の私が何やったってあの子に敵うはずない。そういう風に出来てるのよ。」
亮「うわぁ、めんどくさ。メンヘラモードかよ。」
夏美「別にいいじゃない、愚痴言うくらい。はー私があんただったら、もっと上手く生きれるつーの。見ててもどかしいのよ、うまく操縦できないんなら、私に渡せってーの。」
亮「それ、本人の前で言えば?」
夏美「いうわけないでしょ、バカ。」
亮「へーへー女心は分かりませんねー。・・・脇役つーのはそんな悪いもんかね。」
夏美「は?」
亮「脇役には脇役の幸せがあるんじゃねーの。王子様と結ばれるだけが正解ってわけでもないだろ。王子様と結婚しても、DV男かもしんねーし。」
夏美「ふん、そんなわけないでしょ。なに、励ましてるの?」
亮「別に?」
夏美「さすが、噛ませ犬系巨乳ビッチクソ女がタイプの男だけあるわね。王道ヒロインにはなびかないアピール?」
亮「うるせーな、巨乳は正義なんだよ。つーか、お前も見た目そうなんだから、言ってって虚しくなんねーの。」
夏美「なにあんた、私がタイプなの。無理だわ、あんたとか。」
亮「ちっ、俺もお前なんか願い下げだね。」
夏美「・・・後ろ、女子たちがあんた見てるわよ。掃除サボってんの怒られんじゃない?さっさとやりなさいよ。」
亮「お前には言われたくねーわ!(クラスメートに向かって)・・・おー今戻る!サボってねーよ!」
夏美「んじゃ、掃除頑張ってね。」
亮「・・・ほらよ。」
夏美「・・・なに?500円?」
亮「近くのカフェで今日から始まる新作あるんだとよ。ヒロインに主人公を奪われた、噛ませ犬さんに同情の一杯くれてやるよ。」
夏美「ふっ、何それ。貢いでも、なんもしてあげないわよ。」
亮「貢いでねーわ。(教室に戻る)・・・わりいわりい、サボってないって!あ?別に何の話もしてねーよ。は?告ってねーし。うるせーよお前ら!」
夏美「ふふっ、ばぁーか。」
―終わり―