2人用のフリー台本です。
3分程度の短い台本になっていますので、
声劇やレッスン等で、ご自由にお使いください。
キャスト総数2人(男1:女1)
ポチ子より
お粥はすぐお腹がすくのが弱点。
所要時間(目安)3分程度
ジャンル日常
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『パエリア』
彼氏「何、作ってるの?」
彼女「おかゆ。」
彼氏「え、風邪でもひいたの?寝てなよ。」
彼女「ひいてないよ。なんか食べたくなっちゃって。」
彼氏「お粥を?」
彼女「うん」
彼氏「おばあちゃん?」
彼女「お粥かけるよ。」
彼氏「やめて、熱そう。」
彼女「お粥ってたまに食べたくならない?美味しいし。」
彼氏「いや、思ったことないよ。お粥なんて、風邪ひいた時くらいしか食ったことないな。おかんの作るお粥、無味無臭だったし。」
彼女「そりゃ、風邪ひいてるときに食べるやつは薄味にするでしょ。普段食べる時は麺つゆとかで味濃くして食べるんだよ。」
彼氏「めんつゆ入れるのってお粥なの?雑炊じゃない、それ。」
彼女「ご飯煮たのは全部お粥!雑煮もリゾットもパエリアも全部お粥!異論は認めません。」
彼氏「パエリアは違うでしょ・・・」
彼女「パエリアであってる?パエリヤ?」
彼氏「パエリアでいい・・・ん?パエリヤ、パエリア、パエリヤ?あぁ、分かんなくなってきた。」
彼女「ねぇ、お椀とって。もうちょっとでできるよ。」
彼氏「パエリア、パエリヤ・・・ア、ヤ、ア?ヤ?・・・」
彼女「ねぇ、聞いてる?」
彼氏「え?あぁ、何?」
彼女「お・わ・ん、2つ持ってきて。」
彼氏「あぁ、分かった。味噌汁入れるやつでいい?」
彼女「もうちょっと深いのがいい。この前、コンビニでシール貯めてもらったやつ。」
彼氏「コンビニ?・・・これか、ほいよ。」
彼女「はい、ありがと。」
彼氏「なんかお粥量多くない、何人前作ったの。」
彼女「米が思ったよりも肥大化した。まぁ、昼も食べれば大丈夫。」
彼氏「え、昼もお粥?完全に病人じゃん。」
彼女「はいはい、文句言わない。私お粥持ってくから、スプーン用意して。」
彼氏「はーい」
彼女「ひゃー、あっつい!あつ、あつ、熱い!手焼けるかと思った。」
【彼女、テーブルに熱々のお椀を置く】
彼氏「はい、スプーン。」
彼女「ありがとー。それじゃあ、いただきまーす!・・・ねぇ、スマホみてないで、早く食べたら?冷めたら、美味しくないよ。」
彼氏「あ、パエリアだって。」
彼女「は?何の話?」
―終わり―