フリー台本『夏』【３人用】

３人用のフリー台本です。

２分程度の短い台本になっていますので、

レッスンや稽古等で、ご自由にお使いください。

キャスト総数３人（男１：女２）

所要時間（目安）２分程度

ジャンル日常

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『夏』

【ＳＥ：セミの音】

夏「・・・（不快そうに唸る）」

【ＳＥ：セミの音】

夏「だぁぁぁぁ‼熱い‼」

母「しょうがないでしょー、エアコン壊れちゃったんだから。」

夏「ぬぁぁぁ、許せない‼こんな真夏日に壊れるエアコンがある？うー・・・溶けちゃう。」

母「たまには我慢しなさい。お母さんが小さい頃はエアコンなんてなかったんだからね。」

夏「お母さんの小さい頃は関係ないでしょ。今は現代なの、２１世紀なの。こんなうちわ一つじゃ、私の心は涼まないの‼大体、扇風機すらもないなんてことある？」

母「だって、エアコンがあったら要らないでしょ。捨てちゃったのよ。」

夏「エアコンつけながら、扇風機つけると電気代節約なるんだってよ。」

母「もう捨てちゃったから、今更言われたってねー。しばらくはうちわで扇いでなさい。」

夏「うちわなんて、熱風しか運んでこないじゃん！ぬぅぅぅぅ、今なら氷の風呂にに何時間でも浸かれそう・・・」

秋「氷に浸かる世界記録は１時間５３分らしいぜ、姉ちゃん。」

母「あら、お帰りなさい。早かったのね。」

秋「ただいま。外暑すぎて、祭りどころじゃなくて帰ってきた。」

母「祭りの人も大変よねー。こんな熱い中、神輿担ぐなんて。」

【ＳＥ：袋のこすれる音】

夏「あ、秋ずるい‼アイス、私も食べたい‼」

秋「そういうと思って、姉ちゃんの分も買ってきた。ガリガリ君でいいでしょ。」

夏「ありがとー‼さすが我が弟。やっぱり、持つべきものは優秀な弟だね。」

母「あんたも、秋を見習って勉強してほしいものだわ。あんた、夏休みの課題終わったの？」

夏「う・・・。こんな熱い部屋じゃ、勉強したくてもできないよ。」

秋「夏休み始まってからもう２週間だけど。」

夏「うー・・うるさい‼自分が終わってるからって調子乗るなよ。」

秋「俺は姉ちゃんと違って計画的だから。」

母「ほんと同じように生んだつもりなのに、なんでこんなに違うのかしらね。」

秋「母さんの腹の中に置いてったんじゃない？」

夏「ぐぬぬ・・・二人して私を責めて・・・」

秋「自業自得だろ？」

母「ほら、それ食べたら、さっさと課題やりなさい。」

夏「もう、やればいいんでしょ！やれば！」

―終わり―